体に必要な中性脂肪が多すぎると、糖尿病などの重大な疾患を発症する可能性が高くなると言われています。食べ物を摂取して血中のブドウ糖が増加すると、膵臓からインシュリンが分泌されてブドウ糖を分解します。
しかし、食べ過ぎてしまうと血中のブドウ糖の増加とともに、インシュリンの分泌量も増加してしまうことになります。インシュリンは肝臓で合成される中性脂肪を促進させる作用があるため、つまり、さらに悪循環となってしまうわけです。
また、中性脂肪が分解されてできる遊離脂肪酸はインシュリンの働きを妨げる作用があります。そのため、血糖値が下がりにくくなり、糖尿病を引き起こす要因となってしまいます。糖尿病によって網膜症や腎症、神経障害、壊疽などの特有な合併症を引き起こしてしまうと、日常生活に支障をきたすことさえあります。
また、動脈硬化を進行させて狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患、脳梗塞、脳出血などの脳血管性疾患を発症しやすくしてしまうこともあります。糖尿病は食事療法や運動療法、薬物療法を併用する治療となり、完治することは難しいとされています。生活習慣病によって糖尿病を発症した場合は再発の可能性もあります。このように、生命を脅かすことにもなりかねないため、普段から中性脂肪値に注意することが大切です。